Ⅵ 中東・アフリカ

課題

 

1.トルコ
 トルコの日本語教育は、オスマントルコ時代にさかのぼる。19世紀の末に、和歌山県沖で発生したエルトゥールル号事件を契機とし、イスタンブールの士官学校で日本語教育が行わている。現在のトルコは、学習者数が中東で最も多く、日本語教育学科を有する大学もある。トルコにおける日本研究、日本語教育について、社会状況(外国語教育政策、対日関係)や、教育現場の状況(教師、学習者、教材等)を中心に、変遷をまとめよ。


2.エジプト
 エジプトでは、1974年にカイロ大学に日本語専攻が開設され、国際交流基金の集中的な支援が開始された。これはオイルショックの翌年にあたる。現在では、五つの大学で日本語専攻を開設し、博士課程を設置している大学もある(2016年国際交流基金調査による)。2016年に、エジプト日本教育パートナーシップ協定(EJEP)が締結され、日本留学が拡大されたことから、日本語学習の需要も増大している。エジプトの日本語教育について、社会状況と教育現場の状況に焦点をあて、変遷をまとめよ。


3.中東諸国
 日本は原油の輸入の9割を中東に依存しており、中東諸国は経済的には重要なパートナーであるが、現地では対日ビジネスだけでなく、文化面での日本への関心も高まりつつある。
中東諸国でも、日本語教師会の活動、弁論大会の開催、市民講座や女子高校で開講など、地域によって日本語教育の活動も様々である。中東諸国から二つの国を選び、日本語教育を左右する社会状況と教育現場の状況に焦点をあて、変遷についてまとめよ。


4.JICAの報告(中東)
 JICA ナレッジサイトの中に日本語教育分野の情報も掲載されている。JICA日本語教育ボランティアガイド、日本語教育メールマガジン、国別派遣概況など、ホットな現地情報に触れることができる。なかでも、国別派遣概況は、アジア、中東、アフリカ、中南米、大洋州、欧州の六地域に分けて、日本語教師の派遣実績や、配属先情報が掲載されている。社会環境も教育環境もそれぞれ異なり、派遣教師の任務も多様である。
このサイトでは、中東は、ヨルダン、シリア、エジプトなど6カ国の情報が記載されている。海外青年協力隊の報告、大使館、国際交流基金、CINII などの情報をもとに、各地の課題、現在の取り組みなどについてまとめよ。


5.アフリカ諸国
 学習者数が1000人を超えるマダガスカルやケニアでは、1960年代に日本語のクラスを設置し、現在、大学のほか一部の高校でも日本語教育が行われている。日本語弁論大会が開催され、日本語教師会が活動を行っている。ケニアでは、2013年に、国際交流基金派遣専門家が中心となり、第一回東アフリカ日本語教育会議が開催されている。アフリカ諸国から二つの地域を選び、日本語教育を取り巻く社会状況、教育現場の状況についてまとめよ。


6.JICAの報告(アフリカ)
 JICA ナレッジサイトの中に日本語教育分野の情報も掲載されている。JICA日本語教育ボランティアガイド、日本語教育メールマガジン、国別派遣概況など、ホットな現地情報に触れることができる。なかでも、国別派遣概況は、アジア、中東、アフリカ、中南米、大洋州、欧州の六地域に分けて、日本語教師の派遣実績や、配属先情報が掲載されている。社会環境、学習環境、現地の課題もそれぞれ異なり、派遣された教師の任務も多様である。
このサイトでは、アフリカは、スーダン、ボツワナ、ケニアなど9カ国の情報が記載されている。海外青年協力隊の報告、大使館、国際交流基金、CINII などの情報をもとに、各地の課題、現在の取り組みなどについてまとめよ。

 

©2014 Yoshimi OGAWA